LチカとはLEDをチカチカ点滅させるプログラムを作って実際に試すことです。特に意味はないのですが動作確認を兼ねていますので(LEDを持っていなくても)とりあえずArduinoの試験走行だと思ってやってみてください。またArduino UNOのボード(基板)を使っている方は確認用のLEDがついている(13番ピンの横のLED)のでそれで代用できます。
TinkerCADによるLチカのシミュレーション。13番ピンの左横のLEDも光ってるよ!
LEDを光らせるための基礎知識
まずは基礎知識。実は、LEDは豆電球と違って単純に電池とつないではいけません!直列回路に電池とLEDをつなぐと想像以上に電流が流れてしまうため抵抗が必要なんです。大電流が流れるとLEDは速攻で壊れます(僕は中学生のときに2つ壊しました)。またLEDにはプラスとマイナスがあり回路に接続するには適切な向きがあります。長い方をプラス、短い方をマイナスにつなぎましょう。逆向きにつなぐと電気が流れないかまたは壊れます。
おぼえること
- LEDには抵抗が必要(330Ω~1kΩ)
- LEDは長い方をプラスに、短い方をマイナスに接続すること
動作確認と実験(Lチカ)
今回はArduinoへのプログラムの書き込みまでの流れをメインで説明します。まずは流れ。
- 回路の接続
- プログラム作成
- USBケーブルでPCとArduino接続
- ボード(Arduino NANO)とポート(COM)の設定(1回だけ)
- コンパイル&書き込み
1.回路の接続。まずArduinoの13(13番ピン)からLEDのプラス(長い方)へジャンパー線で接続。次にLEDのマイナス(短い方)から抵抗へ。最後は抵抗からArduinoのGND(グランド)につなぎます。GNDは電気の最終目的地みたいな場所で、Arduinoには何箇所かあります。どこにつないでも大丈夫です。下の図を見るとなんとなく直列回路のようになりました。時計回りに電気が流れるイメージです。ブレッドボードは下の図でいうと横向きの5つの穴がつながっていて電気が流れます。
2.プログラムの作成。Arduino IDEを開くと初期画面になります。
void setup() {}
には初期設定や1回だけ実行するプログラムを、void loop() {}
にはくりかえして実行するプログラムを中括弧{}の間に入力。 それ以外の場所にもプログラムは入力できます。//
のある行はコメントアウトで、プログラムではスルーされるところです。メモ書きに活用しましょう。
今回使うプログラムはコレ↓です。手打ちでもコピペでも大丈夫です。
void setup() {
pinMode(13, OUTPUT); //13番ピンを出力に設定
}
void loop() {
digitalWrite(13, HIGH); //LEDを光らせる
delay(1000); //1秒待つ
digitalWrite(13, LOW); //LEDを消す
delay(1000); //1秒待つ
}
3.USBケーブルでPCとArduinoを接続。
4ー1.ボードの設定(1回だけ)。使用するArduinoの種類を設定します。
Arduino IDEの[ツール]>[ボード]>[●Arduino AVR Boards]
とするとたくさん出ると思います。Arduino UNOやArduino NANOなど自分が使っているものを選択します。今回はArduino NANOを例にしています。
4-2.ポートの設定(1回だけ)。どのUSBケーブルとつないでいるかを設定します。
[ツール]>[ポート]>[COM5]
COMの番号は使用環境によって変わるので注意です。今回はCOM5になっています。
番号が分からないときはデバイスマネージャーで確認します。+([Windows]キー+[X]キー)を同時に押すと一覧に「デバイスマネージャー」が出てくるので押します。ポート(COMとLPT)からそれらしい番号を見つけましょう。
5.コンパイル&書き込み。右向き矢印 が書き込みです。コンパイルして問題なければArduinoに書き込まれます。書き込み完了の文字が出れば動作確認完了です。プログラムのスタートボタンはないのでプログラムはすぐに実行します。
LEDが1秒ごとに点いたり消えたりしましたか?1秒待つ命令 delay(1000);
の数字(1000は1000ミリ秒の意味で1秒と同じ)を変えて何度も書き込んで実行してみましょう。
コンパイルとは?
コンパイルとはプログラムを機械語に変換する作業です。同時にエラー検出もします。ファイルの下にあるチェックマークが「コンパイル」です。書き込みしないでエラーチェックだけ行いたいときはコンパイルを使います。下の黒い部分に「結果」が表示されます。
問題がなければ上の画像のようになりますが、よくやっちゃうミスは
- 空白が全角スペースになっている
- セミコロン「;」を忘れている
- 括弧{}の片方がない
です。
使用した部品
- LED赤(20円)
- 抵抗330Ω(10円)
- ブレッドボードミニ(150円)
- ジャンパー線[オスーオス]または[オスーメス]
使用した部品は以上です。LEDと抵抗は無理に買わなくて大丈夫!ブレッドボードとジャンパー線は購入しておくと今後役立ちます。
まとめ
コンパイルエラーも出ずにLEDが点滅していれば動作確認完了です!プログラムの意味については次回。ちなみに自分がもっているArduino NANOの互換品にも動作確認用のLEDがついていました。びっくり。LED買わんでよかったやん。